蒼天航路/王欣太

曹操が主役の三国志の漫画。
帯には必ずネオ三国志って書いてあります。

曹操が主役とは言え、本来三国志ってのは群像劇です。
100を優に越える漢達の生き様と死に様を伝える物語です。

漫画で有名な三国志と言えばもう一つ。
横山三国志があるんですが
こっちの原作は「三国志演義」であって主役は劉備
曹操は悪役です。

さて、この蒼天航路、単行本発売分まででやっと劉備の蜀盗りまで。
やっと次代は三国時代です。
しかし、間もなくして主役の曹操が死んでしまいますし
その前に関羽が死んだり、夏候淵が死んだりします
よくわかんない人は初期から何年も出てたいろんな陣営の
主だった人物が続々と死ぬと思ってください。

僕の思う蒼天航路の面白さは実はここにあると思うんです。
人の生き様、死に様。
三国志の話というのは大半が史実であって
1800年ほど昔にすぐ隣の大陸で本当にあったことです。
そういう経過、結果のわかっているものを
再び漫画としても面白さは損なわれない
むしろ、史実を知っていれば余計に面白い
そういうつくりだと思います。

正直、人間が多すぎて、特に劉備陣営とかわけわかんないんですが
集中して一気読みすれば流れもわからなくはないし
突然数年経ったりして人間の老け具合にびびったりもするんですが

それはともかく、面白い長編漫画です。

各600円 新品で買う価値あり。