沿志奏逢:Bank Band ASIN:B0002ZMB0A

masamisami2004-10-24


ap bankってみなさん知っていますか?


詳細はリンク先を読んでもらうとして、坂本龍一小林武史櫻井和寿の三人のミュージシャンが発起人となった、環境活動への融資を行うために銀行で、運営資金なども自分たちから拠出する非営利団体なのだそうです。ap bankのapは当初は「Artists' Power」だったそうですが、今は「Alternative Power」代替の力だそうです。環境問題を叫ぶだけではなくて、できれば今の生活を不便にせずに地球に負担の無い研究、活動の為の銀行ということですよね。


Bank Bandはその活動の一環として生まれたバンドで、小規模なイベントを行い、その収益をap bankの資金にするためのものだそうです。メンバーは 櫻井和寿(Vo.&Gt.)小林武史(Key.)山木秀夫(Dr.)美久月千晴(Ba.)古川昌義(Gt.)山本拓夫(Sax)の6名。今年1月に行われたイベントの楽曲の中からレコーディングし直してCDとして発売されたのがアルバム沿志奏逢です。「志に沿い、出逢いを奏でる」そして音は「相思相愛」となる言語センスはカッチョ良すぎです。


中身は、中島みゆきなどの往年の名曲のカバーとミスチルのHERO、優しい歌のセルフカバーの全11曲です。尾崎豊のトリビュートアルバムBLUEで「僕が僕であるために」を聞いたときにも思ったんですけど、櫻井さんはカバー曲を完全に自分のものとして歌ってしまうんですよね。単純に歌うってんじゃなくて、櫻井和寿として歌いきるというんでしょうか?カバーアルバムってちょっと前になんか随分出ましたけど、あんまりそういう歌い方ってなかったような気がします。カラオケ的なのが多いというか。


選曲と編曲の妙もあってBGMとして様々な面に絶妙にハマるアルバムになっています。本読みながら、車に乗りながら、風呂でトイレで。じっくり聞き込むのもいいですが、何かしながら生活の中にある音楽として非常にしっくりくるアルバムです。