新訳機動戦士ZガンダムIII 星の鼓動は愛

でも実はZは見てきた。
というのも徹夜明けに半休貰ったからで、無理して見に行かずにちゃんと寝てればよかたったと後になって思ったのだけれど。

総感は「きれいにめとめたな」って感じ。
実は富野映画はちゃんと見るの初めてなので(劇場版1stも∀も見てない)どんなエンディングになるのかまったく予想もしてなかったので。


以下ネタバレ


ジャマイカンが出てません。ガディ・ギンゼーはコロニーレーザーで消滅してたけど、ヤザンが殺すのがバスクにランクアップしてました。しかも謀殺じゃなくて普通に発艦して艦橋ぶち抜いてった。

アクシズ艦隊の巡洋艦にエンドラ級が。黄色と緑は確認した。でもエンディングでハマーンが「アクシズは一度撤退する」と言っているからこのZはZZには続かないんだろうなぁ。

  • ミネバの行方

とは言うものの、ミネバは地球に留学(→UC.0088以後のアクシズのミネバは偽者)とあえてハマーンに言わせてるので富野さん的にはZZとのつながりも意識したのかもしれないな。
何かのインタビューで「物語が終わって、ハイおしまい。というわけではないんです」というようなことを言っていたけど、たしかになるほどなと思った。
不必要な伏線みたいにも思えるけど、地球圏の争いに介入してしまった以上はミネバを戦場から遠ざける必要もあったろうし、ハマーンがそうすることに不自然さは感じませんでした。

  • 死に様それぞれ。

フェードアウトだったロベルトに比べてアポリーはファをかばって戦死。ほかも、大体テレビ版と同じ退場に仕方でした。
可愛そうなのはジェリドで、マウアーがいつの間にかいなかったり、最終決戦でいきなり新型に乗せられたりした上にただのウザい敵みたいな感じでカミーユにやられてしまった。
映画版ではことごとくジェリドは扱いが悪くて本当に可愛そうになってくる。

エンデイングが変わるというがこの映画版Zの一つのウリであったわけでイタコガンダムのあたりからはとりわけ注意して見ていたのだけれど、まさか、応援団やイタコ中にも旧画が入ってくるとは思わなかった。(悪い意味ではなく)
映画版では死んでいないロザミィ(IIの序盤でギャプランから脱出してそれっきり)が出てくるあたり、どうなんだろうとは思うけど。
さすがは編集映画の帝王富野監督だ。

  • そして注目のエンディング

カミーユとファの抱き合い方が妙にエロい。
やたら所帯じみたエマとヘンケンや、Iでの「大尉がおしりを触ったのよ」「違うぞ!」のやりとりみたいにTV版と違って普通の大人のオトナの付き合い方の男女みたいなのを意識的に入れているような気がする。
それを踏まえて絵的に妙なエロチックさを感じました。
でも、男として、ホっと安心するのはああいう風に包まれて抱かれるときだよなぁ。

  • 総括

皆殺し事故崩壊エンドよりも幾分か救われるお話。
でも戦争でいっぱい死んじゃうし、カミーユはなんだか少しズレてきているし、エウーゴの支柱のクワトロはいないし、目の上のたんこぶアクシズは元気だし。と事実的にはTV版と何も変わらない。
この話はカミーユという一人の少年が見た、戦争と人の死と生の物語。という感じでした。
TVはもっと俯瞰的な描き方だったよね。