前回のレビュー以来観た読んだもの。

・本
頼子のために/法月綸太郎
頼子のために (講談社文庫)
論理パズルという感じで面白かった。
でも、サスペンス慣れしてると多分あの人が犯人なんだろうなってわかっちゃうよね。
社会問題とか精神論とかないので、読書の中休みにこういうミステリは必要です。


理由/宮部みゆき
理由 (新潮文庫)
どういう脳してたらこういう話が書けるんだろう?
次々と事件が起こるミステリではなくて一つの事件を様々な視点で検証しているミステリ。
ノンフィクションのドキュメンタリーでも読んでるかのようでした。

OUT/桐野夏生
OUT 上 (講談社文庫 き 32-3)OUT 下 (講談社文庫 き 32-4)
発想の大胆さや、平凡な人物の大胆で突飛な行動は面白かったけど、人生の前後を想像できない登場人物たちや、何よりも主役がただのおばさんじゃなかったことがこの小説のウリを相殺してる気がする。


オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎
オーデュボンの祈り (新潮文庫)
突飛な展開、ありえない世界観なのに、この現実感はなんなんだ。
一人称で話が進みつつ、途中過去の挿話を入れることで世界観を過不足なく補完していく。ものすごく読みやすく、疾走感のある話でした。
完全なる悪役がいるのもこの手の話では珍しいのでよかったかと。
伊坂幸太郎は(今更)要チェックだ。


・映画
DEATHNOTE前編
http://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote/
悪い言い方になるけど、及第点。むしろ、こんだけの話題作でTV局、映画会社、芸能事務所、出版社、その他スポンサーと色々思惑のありそうな作品をここまで平均的な佳作邦画に仕上げたのはむしろ褒めて然るべきだと思います。
原作をいい感じに思い切って調理して、表現としての漫画のよさ、映画のよさをわかってる人が作ったんだろうなと思う。
ラストの引きも良く、印象深く後編へ繋げられるんじゃないだろうか。


・漫画
もやしもん/石川雅之
もやしもん(1) (イブニングKC)もやしもん(2) (イブニングKC)もやしもん(3) (イブニングKC)

むだな知識をつけたらつけただけ喜ぶ僕みたいな人間のための漫画。
この漫画を読んで以来、酒と言ったら主に日本酒を飲むようになりました。
発酵物に関する知識漫画で、ちょっと薀蓄くさいけど、おもしろいよー。